膝をつき手のひらをついて頭つく堰き止められず涙底つく
切っ先を向けるならオレにオレにください思い出もまとめて
削ぐ。栄養足りない僕の目・腕・腿 うすいあばらを救えない夜
鉄骨をリズミカルに踏みつけるあなたが目覚める前の白い朝
握ったら二度とひらかないと誓う砦の鍵を守り抜きたい
ろうそくの灯が儚すぎて喋れない笑ったらダメ、ダメなんだってば
ひやむぎとそうめんの違いについてだけ語って終わった一日もある
どろどろにとけてまざってふくみあい暑すぎて見た白昼夢みたい
眠ったら二度と起きないことはない? 脈はかる夜 よかった生きてる
「春原君シェーディングいらずだ」頬骨をなぞられて鋼鉄のスマイル
「睫毛って長くても邪魔なだけだよ」ドラッグストアで敵を作るな
僕こそが 絶対安全毛布 と誓うよ だから洗って
盗み見る横顔寝顔呆れ顔全部オレのものになればいいのに
まばたきをしたらあなたが消えそうでたたえた涙の落としかた知らない
薄ピンクに〝ばえる〟白色 肉食獣の証は可愛い牙牙牙
赤シール貼ってないやつ籠入れた肩を落として列を抜け出す
夕飯のかおりかぐわし部屋の隅「G捕まえて︙」「任せてください!」
「平熱が高いだけです」そうやってまた僕を騙そうとしている
怒ってる顔すら見惚れて息とまる こんなオレです煩わないで
しどけないすがたは風邪のせいなのに目眩がしそうで毛布をかけた
包丁とハサミとカッターは棚の中 キッチンシンクの角にはスポンジ
ネギトマト、茄子は高級︙じゃあ豆苗。何回食べれる? 五回はいけるよ!
はらわたを取りのぞくことはできるのに首をはねることすらできない
目玉にも栄養あるよ知らないの? 残してもらえて良かったね頭
「さみしい」はオレだけの専売特許あなたにあげることはできない
空きコーラのペットボトルに花を挿す食べれなくてもたまにはいいか
死に際に書くとされてるラブレター中身は読まずに食べることにする
これだけは許して欲しい 差し色を白にした意味は考えないで
くやしくてくやしくてくやしくてくやしくて あセリフ思い出した馬鹿
繰り返しこれが最後と覚悟して野菜多めの鍋をつつく
寒い日に「寒い」と言えるようになるまでに一年かかった、馬鹿だな
部屋のまんなかが一番あったかい ねころんで寄り添う明日には旅立つ